▲今日は何しに宮崎へ!▲

宮崎県内に観光や仕事、キャンプなどで来られた方々に素直な感想を 聞いています 。【宮崎】に来られる方が参考になればうれしいです。。不定期で県内各地のことも紹介します。

JR宮崎駅西口再開発(4)

【えきマチ】
飲食テナントが
好調

日没が迫る宮崎市のJR宮崎駅。駅舎内の鉄板焼店やバ-は仕事帰りの会社員らが酒を酌み交わす熱気であふれる。

日中のファストフ-ド店では若者が会話を弾ませ、まるで地域の商店街のような雰囲気だ。

同駅は単なる公共交通機関から、人が集い、にぎわいを生む場所へと変貌している。

同駅の商業施設化への取り組みは、1993年の高架化に合わせてJR九州ビルマネジメントがオ-プンさせた「JR宮崎フレスタ」から始まった。 
当初、ス-パ-や軽食店、土産物店が入居し、最盛期はス-パ-を柱にテナント全体で年商15億円超を計上した。

ところが、2010年の口蹄疫で年商8億円台まで下落し、底を打った。しかし、不況はつかの間のことであり、年商は一気に盛り返してV字回復を果たした。
起爆剤となったのは11年に駅西口にオ-プンした複合ビルビル「KITEN」だった。JR九州ビルマネジメント宮崎営業支店の俵谷卓也副支店長は
「駅周辺の交流人口が一気に増えたことで、息を吹き返した」と説明する。

フレスタは14年10月に「えきマチ1丁目宮崎」に改称。店舗配置の見直しによって大きなイメージチェンジを果たしたことも相乗効果を生んだ。

15年度の年商はテナント28店舗で最盛期に迫る勢いだという。俵谷副支店長は「新駅ビルが開業すればさらに効果を期待できる」と胸を膨らませている。


V字回復はテナント店舗の力も要因になっている。
居酒屋チェーンを展開するマスコ(宮崎市、守谷健吉社長)は11年にカツオのたたきを売りにした「  炎の舞らくい」、12年にはスペイン風居酒屋「バルマル」を駅舎内にオ-プンさせた。

この2店舗について、俵谷副支店長は「『駅では単価の高い飲食店は売れない』という既成概念を覆した」と評価する。

郊外型の炭火焼き鳥店「恵屋」を中心に展開していたマスコは、駅周辺へのオフィス進出数やホテル宿泊数が増加傾向にあると判断。このような2店舗を相次いで出店した。

周辺のホテルと連携して観光、ビジネス客を中心に集客に努めるなどし、両店舗とも毎年、集客数と売上高を更新している。

守谷社長は「駅周辺は道路、公共交通機関の交通網と、ビジネスの情報網の拠点でもあり、同市内で最も魅力がある」と語る。

今年7月には駅舎内の約780平方㍍に新たに4店舗をオ-プンさせた。県産牛や豚肉の鉄板焼、地元酒蔵の焼酎が楽しめ、カフェやピザ店で女性客の取り込みも図る。

既存2店舗と合わせて6店舗で年間25万人の集客を目指しており、7月のオ-プン以降の6店舗の集客数は目標値の130%で推移。既存2店舗も8月の集客数は前年同月比120%となっており、守谷社長は
「相乗効果で増えている」
と手応えを感じる。

一方で、課題も見え始めており、「駅周辺には中心市街地再開発のチャンスがあふれている。駐車場を整備すればさらに集客力が高まる」と力を込める。

ー続くー。